神戸市北区の有馬温泉で20日に始まった「お~いお茶杯第63期王位戦」7番勝負の第3局。両対局者は、老舗旅館「中の坊瑞苑」自慢の「勝負めし」で英気を養った。
昼食は、藤井聡太王位(20)が「神戸牛肉ちらし膳」を注文した。インスタ映えを意識して、今春登場したメニュー。花びらのように盛られた神戸牛に加え、イクラ、卵焼き、アボカド、木の芽が、但馬産コシヒカリの上を彩る。
豊島将之九段(32)は「そば膳」。温かいそばのだしは、かつお節やさば節、煮干し、昆布、シイタケがベースの深い味わいだ。
同旅館は1982年からほぼ毎年、将棋のタイトル戦の舞台となり、谷川浩司・十七世名人(60)ら名だたる棋士に好まれた「肉うどん」が名物。だしのうまみと神戸牛が魅力で、藤井王位は一昨年、豊島九段も昨年に味わった。21日のオーダーにも注目したい。
両棋士が堪能した料理やおやつの一部は、旅館内の「旬彩 猪名野」や「猪名野茶房」で一般客も味わえる。(小林伸哉)
【王位戦中継サイト】こちら
【特集ページ】王位戦