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兵庫県立高校の再編について会見する県教育委員会高校教育課の(左から)新谷浩一課長、兼本浩孝高校教育改革官、倉橋良太副課長=17日午後、神戸市中央区、兵庫県庁(撮影・坂井萌香)
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兵庫県立高校の再編について会見する県教育委員会高校教育課の(左から)新谷浩一課長、兼本浩孝高校教育改革官、倉橋良太副課長=17日午後、神戸市中央区、兵庫県庁(撮影・坂井萌香)
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 兵庫県教育委員会は17日、2025年度に兵庫県立14校を6校に再編する計画について、想定設置場所を盛り込んだ基本計画を発表した。県教委は今後準備委員会を設け、学校名などについて議論。23年末までに実施計画を公表する。

(大橋凜太郎)

 想定設置場所の選定については、通学の利便性や敷地面積、教室数が主な判断基準となった。地域別では、神戸市北区(第1学区)の神戸北、神戸甲北で、新校の場所が神戸甲北に。最寄りの神戸電鉄北鈴蘭台駅に止まる便数や学校まで徒歩約15分という立地を考慮したほか、総合学科高校として講義棟を備えていることも理由となった。

 同市西区(同)の伊川谷、伊川谷北は、伊川谷北に決まった。市営地下鉄学園都市駅から徒歩約10分で、便数やバスターミナルへのアクセスの良さといった交通網が評価された。

 西宮市(第2学区)の西宮北、西宮甲山は西宮北。JR、阪急、阪神電鉄各駅を利用できるなど、通学手段の多さが背景にある。三木市(第3学区)の三木北、三木東、吉川は三木東で、神鉄志染駅から徒歩約7分。第2学区の三田市を25年度から「隣接区域」とすることで、両市内の高校に互いに進学が可能になる。

 姫路市南部(第4学区)の姫路南、網干、家島は姫路南。JRはりま勝原駅と山陽電鉄山陽天満駅に近く、広域から通いやすい立地となっている。同市北部と福崎町(第4学区)では、福崎と夢前を福崎に。JR姫路駅からの乗車時間や、最寄りの福崎駅から徒歩約4分の近さが理由となった。

 いずれも新築や建て替えはせず、状況に応じて改修や増築を検討する。対象校の在校生には、基本計画の内容に加えて在学中の教育環境は変わらないことを学校長から伝達。新校を受験する可能性のある現在の中学1年生と保護者にはチラシを配布する。要望があれば、学校周辺の地域住民向けに説明会を開くという。

 県教委は今後設置する準備委員会で学校名(仮称)や設置学科、教育課程の方針などについて議論する。23年末に実施計画を公表し、その後も準備委員会を継続。校歌や制服といった具体的な内容を24年中に固め、25年度の第1期生を迎える。

【県立高校教育改革第3次実施計画】兵庫県内125の全日制県立高校のうち、28校を統合して13校に再編する。背景には約30年前より生徒数が半減した一方、学校数はほぼ同じで、小規模校が増加していることがある。2025年度は16校を7校に再編する予定だったが、うち2校は検討を継続することになった。28年度は12校を6校に再編予定で、対象校はその3年前に公表される。

まちの衰退に直結しない注意を

兵庫教育大の川上泰彦教授(教育行政学)の話 新校の設置場所についての議論は長期化しかねない。再編時期が遅くなると、見込みよりも生徒の変動が激しくなるといった影響で、計画を再考することになる。検討委員会で設置場所を決めなかったのは、設置者として県教委が責任を負ったという見方もできる。

 ただ、今回は同じ自治体内の統合がほとんどで、高校の立地自治体との摩擦が生じにくいケースだから県教委が主導権を握ることができた。市町をまたいだ統合は町づくりにもつながるので、今後の統合では今回とは違う進め方が必要になってくるのではないか。

 また、通学範囲が広くなると、通学支援策も必要になる。高校がなくなることがまちの衰退に直結しないようにするためにも、注意が求められる。

教育高校再編神戸阪神三木姫路西播
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