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白い水蒸気を上げる神戸製鋼所の石炭火力発電所。4号機の稼働で国内最大級となった=1日午前、神戸市灘区から
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白い水蒸気を上げる神戸製鋼所の石炭火力発電所。4号機の稼働で国内最大級となった=1日午前、神戸市灘区から
4号機が営業運転を始めた神戸製鋼の石炭火力発電所=1日午前、神戸市中央区東川崎町1から
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4号機が営業運転を始めた神戸製鋼の石炭火力発電所=1日午前、神戸市中央区東川崎町1から
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煙突(手前)脇に立つ神戸製鋼の石炭火力発電所の建屋(奥が3号機、手前が4号機)=2022年1月、神戸市灘区
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煙突(手前)脇に立つ神戸製鋼の石炭火力発電所の建屋(奥が3号機、手前が4号機)=2022年1月、神戸市灘区

 神戸製鋼所(神戸市中央区)は1日、神戸市灘区の石炭火力発電所で増設中だった4号機が営業運転を開始した、と発表した。2052年まで全量を関西電力に供給するが、発電時に大量の二酸化炭素(CO2)を排出するため、50年の「カーボンニュートラル」(温室効果ガス排出の実質ゼロ)達成を目指す政府目標との整合性が問われている。

 4号機は昨年稼働した3号機と同じ65万キロワットで、発電効率が高いとされる「超々臨界圧」型を採用した。子会社のコベルコパワー神戸第二が運営する。

 神戸発電所1~4号機の合計出力は計270万キロワットに上り、国内最大級の石炭火力の集積地になる。4基の稼働で、神戸市全域のピーク時の電力需要(200万キロワット)を十分にまかなえる発電が可能になる。周辺地域では蒸気を活用した熱供給にも取り組む。

 一方で、石炭火力は最新鋭の設備でも地球温暖化の原因となるCO2の排出量が多く、世界的に厳しい批判にさらされている。4基からの排出量は、神戸市の全世帯・事業者の総排出量を大きく上回る見通しだ。

 4号機の稼働について、神鋼は「経済性に優れた電力を安定的に供給することで、地域のさらなる発展に貢献できる」「国内最高レベルの環境対策を実施する」としている。神鋼はCO2排出削減に向けて、アンモニアへの燃料転換などに活路を求めるが、技術やコスト面で課題が多い。

 増設を巡っては、神鋼の環境影響評価(環境アセスメント)を認めた国の確定通知を取り消すよう住民らが行政訴訟で求めたのに対し、大阪高裁は昨年4月、一審に続き訴えを棄却。原告が最高裁に上告した。住民らが神鋼などに建設や稼働の差し止めを求めた民事訴訟では、神戸地裁で3月20日に判決が言い渡される。

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