国内外から注目を浴びるサッカーJリーグ1部(J1)ヴィッセル神戸の大物外国人トリオ。元スペイン代表のビジャにイニエスタ、そして元ドイツ代表のポドルスキ、ワールドカップ(W杯)王者でもある3人の頭文字を順に並べると「VIP」。キャンプ地にはファンが殺到し、クラブ側は人気にあやかって米国ツアーも敢行した。まさに、重要人物-。文字通りの存在感を見せつけている。
13日まで実施した沖縄キャンプ初日の10日、練習拠点の金武町フットボールセンターにはファン約4千人が集まり、周辺の駐車場は満杯に。ポドルスキは「これだけの人、(雰囲気は)特別だ」と笑顔を見せ、地元紙の沖縄タイムスと琉球新報は「W杯スターに熱視線」などと、朝刊1面でフィーバーぶりを伝えた。
大物加入の流れは2017年夏に始まった。まず、14年のW杯ブラジル大会の優勝メンバー、ポドルスキが来日。翌年5月にイニエスタ、年末にビジャと、10年のW杯南アフリカ大会を制した両雄が神戸との契約書にサインした。
いずれも攻撃的なポジションで得点とアシストを積み重ね、国際的な名声を得ている。沖縄キャンプ前、Jリーグ初の米国ツアーが実現したのも「3人の存在に尽きる」とクラブ広報。世界に「VISSEL KOBE」と親会社楽天の名を広めるため、併せてホームページを多言語化し、英語とスペイン語に対応した。
世界一トリオはクラブの顔として君臨する。中でも中心的な存在は、推定年俸約30億円で加入したイニエスタだ。来日後はチケットの完売が続き、本拠地の観客数を1試合当たり7千人以上も押し上げた。J1神戸がメディアに取り上げられる回数は格段に増え、神戸の森井誠之事業本部長(44)は「(宣伝広告費に換算すれば)十分。街中で『ヴィッセル神戸です』と言った時の反応が全然違う」と実感する。
グッズ販売でもイニエスタ効果の恩恵を受けたが、今季は「3人がそろう価値をより高めたい」と森井事業本部長。第1弾として3選手の顔を並べたフェースタオルを数量限定で販売した。今後も生産数を抑えた商品を続々と発表するなどプレミア感を演出していく。
J1神戸は22日、敵地のヤンマースタジアム長居(大阪市東住吉区)でC大阪との開幕戦を迎える。話題性だけでなく、結果でも価値を示せるか。「神戸を日本で、アジアで、ベストのチームにしたい」とイニエスタ。過去最高が7位のクラブを未到の頂に導く決意だ。(有島弘記)









