明治安田Ｊ１リーグ第１２節第２日の２３日、３勝４分け４敗の神戸（勝ち点１３）は埼玉スタジアム（さいたま市）で浦和（同２０）と対戦する。２戦続けて後半ロスタイムに失点するなど勝ち点が伸び悩む中、４試合ぶりの白星で流れを変えたい。

　１９日の前節柏戦で前半に負傷交代したＭＦイニエスタとＤＦフェルマーレンについて、フィンク監督は「いつ出場するかは分からない」と言葉を濁すが、過密日程で無理はさせられない。イニエスタに代わって出場したＭＦ安井は「スタメンで出たい気持ちは常に持っている。どれだけ準備できるかが全て」と虎視眈々（たんたん）と出番を待つ。

　兵庫県稲美町出身の生え抜き４年目。中盤で攻撃を巧みに演出し、運動量や守備面も成長著しいが、「ラストパスやシュートの部分が圧倒的に足りない」と冷静に課題を見つめる。同じユース出身の小田らに刺激を受ける２１歳の司令塔は「負けたくないし、勝利に貢献したい」と力を込める。

　柏戦では後半４４分にドウグラスの同点弾をアシストした。「いけいけのムードの中で攻撃に重心を置きすぎた」と試合終了間際の失点を反省しながらも「勝ちにいった結果なんで。失敗しても次（の試合）は来る。次の勝利に向けて全員で準備できている」と前向きに話す。

　一方、柏戦の後半にけがから３戦ぶりに戻ってきたＦＷ古橋は「感覚はすごく良かった」と、浦和戦の先発復帰も問題はなさそうだ。今季チームトップタイの４得点を挙げているだけでなく、献身的な動きは守備にも欠かせない。

　終盤の失点が止まらない状況の中、「暑いのやしんどいのは両チーム一緒。最後の一歩を出せるか、出せないか」と古橋。「今までみんなに支えられてゴールを決めることができている。今度は僕がチームを勝たせられるように」と感謝と恩返しのプレーを誓った。（山本哲志）