スポーツ

  • 印刷
ヴィッセル神戸のエンブレム
拡大
ヴィッセル神戸のエンブレム

 20日に行われたJ1神戸のクラブ幹部とサポーターの意見交換会「サポーターカンファレンス」の第1部(チーム強化について)の流れは次の通り。

■徳山大樹副社長(31歳、2月に社長就任)のあいさつ

 「みなさま。あらためまして徳山大樹と申します。本日はお忙しい中、貴重な時間を頂戴しまして、またヴィッセル神戸のためにお集まりいただきましてありがとうございます。今日この時間で、我々が今シーズンどういう風に歩んでいくのか、ご理解いただける時間にしたい。また、2月1日より代表取締役社長に就任します。新体制に関してですが、チーム全体の責任者としては私。チームの責任者として平野SD(スポーツダイレクター)、栗原強化部長。事業に関しては森井事業本部長を中心に、今シーズン戦って参りますので、どうぞよろしくお願いします」

 「まずはじめに、昨シーズンに関してお話させていただきたい。昨シーズン、コロナ禍で、過密日程、ACLの初参戦と手探りのシーズンでした。そんな中、ACLはベスト4という一定の成果を上げることができましたが、リーグ戦に関しては非常に悔しい思い、サポーターのみなさまの期待を裏切る形になったことはしっかりと受け止めています。三浦監督は、シーズン途中の非常に難しいタイミングで監督を引き受けていただき、ACLではベスト4という結果、チームの底力というか、チーム力を上げるという部分においては非常に感謝しています。一方で、リーグ戦に関してはまだ満足いく結果ではない。本当に改善しなければいけない点は多々ございますので、昨シーズンの結果だけはなく、改善すべき点はしっかり改善して、今シーズンにつなげていきたい」

 「今シーズンはコロナとの戦いは平行して行っていかなければなりません。リーグ戦の終盤も含めて、新たな選手の躍動、若い選手の活躍であったり、今シーズン新たに加わる新戦力の選手も含めて、チーム、選手、監督、スタッフ全員一致団結して、まずはリーグ戦というところにこだわって、結果にこだわるシーズンにしていきたい」

 「体制発表について、新加入の選手とかそういった部分に関しては、クラブとして発表して参りました。ただ、継続の案件は、相手クラブとの調整であったり、本人との調整が発生したりする場面もございますので、基本的にはクラブとしては発表していないというのが現状。みなさまから『発表してほしい』といったご意見を頂戴していますので、答えられる部分は答えられるように検討して進めて参りたい」

 「生え抜き選手のご意見も頂戴しました。その件に関しては平野スポーツダイレクター(SD)より、アカデミーの部分も踏まえて、お話させていただけたらと思います」

■平野孝スポーツダイレクター(SD)

 「このオフシーズンにおいて、アカデミー出身の3名がチームを離れることになりました。我々にとっても非常に残念な結果でしたし、できれば彼ら3人と今シーズンも戦いたいと思っていましたし、何度も話し合いをしました。ただ、3人とも非常にサッカー選手として試合に出場したいと、1試合でも多く試合を戦っていきたいという信念が強く、我々もそういうことであれば、彼らのサッカー人生として、選手の価値も踏まえて、温かく送り出すという形をとることになりました」

 「私は2018年からアカデミー部長をしていたので、もちろんアカデミーに関しての思いは強いです。アカデミーという組織は、トップチームにいかに昇格させて、選手の価値を高めていくかに尽きる。2018年から私がバルセロナに研修に行かせていただきながら、この2年間でさまざまなアカデミーの取り組みをしてきた。ミッションでは、アカデミーに関わるすべての子どもたちとともに、サッカーを通じて、クラブのアイデンティティーを体現していく。ビジョンですね。もちろんトップチームで活躍する、そしてその先ですね、日本代表だったり世界で通用する人間性豊かな選手を育成していくところに尽きるのかな。そのために、今我々は、この2年間で大きく4つの項目に分けて、ようやくメソッドが昨年である程度形になりました。一つはピッチの上での技術的なプレーイングフィロソフィー。そしてコンディショニングを含めたフィジカル。そしてメンタル。最後にソーシャルですね。ようやくコーチにもしっかりと落としこんで、ポジションによって求められる要素を育成しながら、トップチームにどうやって昇格させるか。この2年間ずっとひたむきにトライしてきた。これからヴィッセルのアカデミーの選手たちが多くトップチームに昇格してくれることを非常に望んでいますし、アカデミーの試合で『あの選手はヴィッセル神戸の選手だね』と思ってもらえるような選手育成をこれからも続けていきたい。ぜひこの1年、温かく見守っていただけたらと思います」

 「そしてみなさんにもう一つお知らせがあります。さまざまな補強という意味で動いていましたが、ようやく(ブラジルの)フラメンゴからリンコン選手を獲得することができました。かなり長い交渉の道のりでしたけれども、ようやくみなさんにご紹介できるというところで、うれしく思っています。そのリンコン選手から映像が届いていますので見ていただきたく思っています」

新加入のFWリンコンが映像で登場

 リンコン:「ヴィッセル神戸のサポーターのみなさん。こんにちは。リンコンです。今年も神様のご加護がサポーターのみなさんにありますように。人生の新しいチャレンジのチャンスをくれたヴィッセル神戸に感謝しています。同時に、サポーターのみなさんの愛情のこもったメッセージに感謝しています。では、またすぐに」

 平野:「リンコン選手なんですけど、フラメンゴの下部組織で16歳からフラメンゴに所属している非常に将来有望な選手です。今、20歳なんですけど、この年齢のタイミングで完全移籍という形で我々のチームに来てもらえることが本当に正直難しかった。なんとか実現できました。リンコン選手はFWなんですけど、ドウグラス選手、藤本選手、田中選手。このFW陣で今シーズンは多くの得点、勝ち点を取ってくれるような、そんな期待をしています。みなさまにも温かく、時には厳しく声援をいただきたいと思っています」

参加者と強化総責任者の平野孝スポーツダイレクター(SD)のやりとりは次の通り

 -今シーズンの目標は。

 平野:「我々は引き続き、中長期的な目標としては、やはりアジア・ナンバーワンを目指していく。今シーズンはやはり、タイトルを獲得していきたい。そして常にタイトル争いをできるようなチームづくりを目指しながら、進んでいきたいと考えています。その結果、ACLの出場権を獲得して、ACLの舞台に立ちたいと現場とも話しています」

 -ピッチ上のバルサ化は現在も継続しているのか。吉田監督や三浦監督のサッカーは、(かつてバルセロナを指揮した)ペップ(グアルディオラ監督)のサッカーとは違う気がしたが。

 平野:「もちろんバルサ化と2年前ほどから報道等でそういった言葉がありますけど、我々としてはバルセロナのサッカーが一番イメージしやすい。そういった部分も含めてという言葉でご理解いただきたいと。もちろんバルセロナのように、全く同じようなサッカーができるかといえば、選手も違いますし、スタッフも違いますし、そこは難しい。ただ、バルサが常に大事にしている、しっかり自分たちがボールを保持しながら主導権を握ってゲームを支配していきましょうというところのコンセプトは非常に共鳴している」

 平野:「ですので、数年前は堅守速攻型。しっかりと自陣で守備ブロックをつくって、相手を押し込ませながらボールを奪った後に、空いたスペースを突いていきながら、速い攻撃で得点を奪っていくところから、我々はしっかりとボールを保持しながら、相手を押し込んだ状態でしっかり得点を奪っていくところでいきますと。2018年からそれを少しずつ形にしていきつつ、今年も継続してボールを保持しながら、ゲームの主導権を握っていく。これは変わらずやりたいと思っています。もちろんバルセロナのように美しいサッカーというか、ボールを大事にしながらやれることがベストですけど。我々はそれに近いといいますか、そういうような見本を持ちながら、自分たちが主導権を持ってプレーしていくか、というところを今年も継続してやっていきたいなと考えています。それが体現できると判断し、今季も三浦監督にやっていただくという風に考えています」

 -ボールを保持するサッカーは幅広いと思う。リージョ監督やペップ監督の保持の仕方と、三浦監督の保持の仕方は違うように感じるが。

 平野:「ペップのサッカーをするというわけではないですし、ポゼッションの仕方、ボールを保持する方法はさまざま。それは選手の能力にもよる。そこは柔軟に、ヴィッセルの保持の仕方をもちろんこれからも模索していきながら。やはり勝つためにこのスタイルでやりたいという風に考えていますので、そこはこれからもっともっと洗練されていくという風に考えていただけたらと思います」

 -フィンク監督時代の総括と三浦監督の昨シーズンの評価。それを踏まえて三浦監督が適任である根拠は。

 平野:「フィンク監督には、もちろんヴィッセル神戸のために尽力していただいたところでは感謝しています。相手を動かすさまざまなボール保持の仕方があるということは理解している。ですので、求めるサッカー、理想となるサッカーとそこに勝ち点だったり、選手の理解だったり、さまざまな要素を踏まえた上で、ヴィッセル神戸がどうやって常勝チームとなるようなサッカーを志向していくか、模索しながらやっていることはご理解頂きたい。フィンク監督の時は、あまりフォーメーションに特化するわけではないんですけど、少し最終ラインで3バックでボールを保持しながら、相手を動かすというサッカーはあったものの、一人一人の能力を引き出せない部分も試合の中ではあったのかなと感じている。何が悪かった、何が良かったよりも、次に進んでいきたいというクラブの思いもありますし、三浦監督になってからよりボールを大事にする、ボールの保持率を上げていく。いかに守備の時間を減らすかというところでやって参りました。ただ就任した当時は失点が多かった。守備の構築から始まって、ようやくACLで、ある一定の成果は出せたのかな。今後はアタッキングサードに関して、どうやって崩して、得点するかというところの可能性。このACLで感じた部分もあり、先ほど社長からもありましたけども、継続するという形になりました。今シーズンは改めて課題に向き合って、守備と攻撃の構築の両方をプレシーズンで準備して今シーズンに備えていきたい」

 -バルサ化はジュニアユース、ユースでも取り組んでいるか。

 平野:「もちろん継続。やりたいと思っています。この2年間、我々はしっかりとトップチームの選手に見合う求められる要素、求められるポジションの中でしっかりとプレーをできるような選手を育成していくという一貫性をアカデミーでどうやってつくっていくか、整理をしていました。さまざま要素があるんですけど、大きくお伝えさせていただくと、まずコーチたちの頭の中を整理して、すべてのコーチたちが、同じようなサッカー観を持ってもらう。そのためにテクニカルメソッドをつくらせていただいた。クラブが提示するアカデミーのメソッドをしっかりと理解した上で選手たちに指導していく。そうすることによって、どの年代でも同じようなプレーをしていくと。メソッドの考え方はしっかりとボールを保持して、我々が主導権を握りながらサッカーをしていくところがベースにある。そこの部分をコーチたちに伝えていきながら、ようやくそれが確立できつつあります。これからは実際に選手たちに落とし込んでいく作業という風に理解して頂けたら。オンザピッチのメソドロジーだけではなくて、オフザピッチ。ヴィッセル神戸のトップチームとして必要な人間性、パーソナリティーも合わせて、我々は育成をしていきたい。そういうところで継続してやらさせていただいている」

 -監督の発表が遅れた理由は。

 平野:「我々としては昨年より議論を重ねる上で、監督は続投するという形をとっていた。元々、継続の場合はリリースはしないので。もし、それが遅いというような誤解を招いたのなら、今後どういうリリースがベストなのか。そこに関してはまた検討しないといけないかなと思います」

 -編成は誰の責任でリーグ戦を戦っていくのか。これまで監督経験のない三浦監督をサポートする体制はどうか。

 平野:「編成に関してはやっておりましたが、ACLで海外に行っていた部分もあった。平行してはやっていたが、なんとか今シーズンを戦える編成ができたんじゃないかと感じています。これで遅いというご指摘があれば、今後改善はしていきたいと思っていますが、今シーズンはこれでやっていきたいと考えています。体制なんですが、現場では、三浦監督中心で林コーチがサポートし、ゲームを切り盛りしていく。フィジカルの部分は昨年に引き続いて咲花コーチがサポートしますし、メディカル体制も変わらずやらさせて頂いております。プラスして、昨年から引き続いてデータ部も我々をサポートしてくれる体制。データ部というのは対戦相手のスカウティングですね。そのデータを活用しながら、いかに試合を戦い抜いていくかというところもしっかりとした体制でやっていきたいと考えています」

 平野:「アカデミーとトップチームとより密になって戦いたい。選手の昇格も含めて、見えない部分もあるんですけど。今、U-18の選手たちが定期的にトップチームの練習に参加するという形で取り組んでいる。そういった部分も含めて、トライして体制を整えている現状があります」

VISSEL ニュース

天気(3月6日)

  • 15℃
  • 13℃
  • 20%

  • 10℃
  • 8℃
  • 60%

  • 15℃
  • 12℃
  • 10%

  • 14℃
  • 11℃
  • 20%

お知らせ