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オンライン取材を受ける神戸の徳山大樹社長=神戸市中央区(c)VISSEL KOBE
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オンライン取材を受ける神戸の徳山大樹社長=神戸市中央区(c)VISSEL KOBE

 コロナ禍のリーグ開幕が迫る中、J1史上最年少の31歳でクラブのかじ取り役を託された。2月1日付で神戸の新社長に就いた徳山大樹氏。楽天時代に培ったスピードと対応力で荒波にこぎ出す青年社長は「経営環境は厳しいが、恐れずにチャレンジをしていきたい」と意気込む。開幕直前の胸中などを聞いた。(聞き手・山本哲志)

 -異例の若さでJクラブのトップに立った。

 「社会人になって4月で丸10年。スポーツ業界に入ってまだ1年半ちょっと。経験不足は認識している。ただ、サッカー業界にいなかったからこそ見える部分もある。固定観念を持たずに挑戦できるのは自分の強み」

■SNS強化

 -通販サイトの楽天市場事業で実績を積んだ。

 「出店店舗のコンサルティングを手掛けてきたが、30歳で新たな挑戦がしたい思いも漠然とあった。ヴィッセルを自分からすごく希望したというより、楽天グループにさまざまな事業がある中、上司から『興味はないか』と。サッカークラブに経営で携われるチャンスはなかなかない。ほぼ迷いはなかった」

 -副社長として神戸の天皇杯優勝やアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)4強を経験した。

 「ACLで約1カ月間カタールに帯同したが、現地に来られないたくさんのサポーターが応援してくれた。コロナ禍で大変な中でも、スポーツが感動を与えられるということを身をもって感じた。立花(陽三)前社長から社長就任の話をいただき、三木谷(浩史)オーナーからも『頑張ってほしい』と。評価をされたというか、『チャレンジしてみろ』という意味合いが大きいのでは」

 -コロナ禍の入場制限もあり、昨季の平均観客動員数は2019年の2万1491人から6042人に大きく落ち込んだ。

 「チケットやグッズ販売はかなり厳しい状況。楽天グループや地元スポンサーに支えられた。スタジアムに来られなくても、どうヴィッセル神戸を自分ごととして捉えてもらえるかが鍵。会員制交流サイト(SNS)の強化や(2月に開設した動画配信サービスの)『ヴィッセルチャンネルプラス』といった新たな施策をどんどん進める」

■若手台頭にめど

 -イニエスタやポドルスキ、ビジャのような海外のビッグネーム獲得は難しくなった。

 「そこと比較するとそう思われてしまうかもしれないが、昨季を通じて目指してきた若手の台頭にある程度めどが立った。勝つために必要なピースをしっかりと見定めて補強できた。厳しい状況は事実だが、それで目標を変えることはない」

 -「バルサ化」を掲げ、イニエスタとともに神戸に加わったビベス・ヘッドコーチやベナイジェス・アカデミー総監督はクラブを去った。

 「2人には本当に感謝している。しっかりとボールを保持し、試合を支配しながら戦っていくという、われわれのスタイルの確立に尽力してくれた。礎を築いてくれた中、今の体制で浸透させていけると考えている」

 -今季も「アジアナンバーワンクラブ」をスローガンに掲げる。

 「目標もスタイルも変えない。ただ、達成するには個人個人が変わり続ける必要がある。うまくいかないときも絶対あるが、内容や原因に着目して細かなサイクルで改善していく」

【とくやま・たいき】 1989年3月、神奈川県生まれ。神奈川・山手学院高、早大を経て2011年に楽天入社。19年にJ1神戸の副社長になり、20年2月から現職。サッカー経験は高校の部活までで「正直、言えるような実績はない」。ポジションはGK。

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