
居間に置いた2人の写真に花を供える
3月、アンケートに応じた女性(40)は、尼崎JR脱線事故の捜査やJR西日本の姿勢に関する質問に関心を示さなかった。意見を語った昨年までと随分違う。「今は、とにかく自分の生活を立て直したい。5年もたってしまった」。夫を亡くした女性は焦っていた。
昨年、新しい職場で働き始めた。忙しく働き、事故のことを考える時間は減った。「少し楽になった」。そう思えたのは最初だけだった。休日、夫に供えた花がしおれているのに気付き、はっとした。違和感をぬぐえず、1年で辞めた。
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