地方都市での雇用創出、起業について話をしたい。
ITを活用した起業家を支援する「神戸スタートアップオフィス事業」で、プログラムの統括者を務めている。起業は、東京が有利だが、それ以外は大阪も神戸も姫路も同じだ。危機感とやる気、少しの知恵、それとインターネットの活用で活路が開ける。
地方のビジネスでも多くの成功事例がある。1人の農協職員が仕掛け人となった、徳島県上勝町の株式会社「いろどり」の「葉っぱビジネス」は、地元の高齢者が山の葉っぱを採り、高級料亭などに販売している。自宅に、ほかの人の受注状況が分かる簡単なパソコン端末を置くことで競争心が芽生え、年収1千万円プレーヤーが続出した。茨城県つくば市の農産物直売所「みずほの村市場」は、後から参入した農家が、先発組よりも高い価格設定をルールとした。結果、質の高い野菜がそろい、東京からも買いに来るほどの人気となっている。
小さく起業、ITで活路
アドバイザーとして、多くの中小企業の経営支援をしている。ITをうまく活用することで、観光旅館など小さな事業所でも高収益を実現している。
注目したいのが、事業を小さく始め、成功できるかを早期に見極める、米シリコンバレー発の手法「リーンスタートアップ」だ。少額のコストで最低限の製品・サービスをつくり、顧客の反応を見ながら、改良を重ねる。傷が浅いうちに何度も軌道修正でき、多額の開発費を投じての失敗を回避できる。オフィスにこもらず、外に出て、いかに大勢の意見を聞けるかが成功の鍵を握る。(8月23日、姫路市であった「ひめじ創生カフェ」内の講演で)
(まとめ・篠原佳也)
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