マンスリー全区特集
「ポスト井山」の俊英の一人として注目されるのが余正麒八段(23)。2011年に関西棋院新人賞を獲得し、15~17年には3年連続で同棋院の最優秀棋士賞に輝くなど、関西トップ級の実力者だ。
台湾出身。13歳で来日し、張呂祥六段に師事した。海と山が融和する神戸の街並みを愛する母親の影響で、神戸市中央区に自宅を構え、人工知能(AI)を駆使したり、世界トップレベルの棋士らとネット対戦をしたり、研さんを積む。
七大タイトル戦には、16年の王座、17年の十段に挑んだが、いずれも井山裕太五冠を崩すことはできなかった。「(井山五冠は)ミスが少ない。自分の最も良い状態を維持すること。常に平常心を保つこと。非常に難しいけど努力するしかない」と話す。
体力づくりのため、週2、3回は神戸ハーバーランドのジムに通うという余八段。もちろん初夢は「タイトル奪取」。「国際棋戦を席巻する中国、韓国の棋士とも対等に渡り合える力をつけたい」(藤原 学)
2019/1/8