「彼女の舞台を観に行ったらみんなイチコロだと思います。それだけ根本さんの世界観は凄い。かくいう私もイチコロになった一人ですから」。そう前田敦子(31)が惚れこむ稀代の劇作家・根本宗子による代表的戯曲を大胆にアレンジした映画『もっと超越した所へ。』が、10月14日より公開される。
■恋愛に対する向き合い方も似ている
クズ男を引き寄せてしまう4人の女性の恋愛模様と、彼女たちの意地とパワーが引き起こすミラクルを描く一風変わった恋愛群像劇。甘え上手な束縛系ヒモ男・怜人(菊池風磨)に押し切られてしまうデザイナーの真知子を、前田がナチュラルに演じている。真知子は作者である根本自身を反映したキャラクター。根本をリスペクトし、プライベートでも親交のある前田にとっては願ったり叶ったりの抜擢だ。
「真知子は舞台版では根本さん自身が演じられた役柄で、ご自身を反映して生み出されたキャラクターだとお聞きしました。根本さんの人間性も恋愛観も普段会話をする中で知ることができていたし、恋愛に対する向き合い方も私と似ているところがあったりするので、根本さんのことを知っていたがゆえに演じやすかったです」と隅々まで共感して役柄に成り切った。
■菊池風磨はポジティブなのに…
その言葉を裏付けるように、真千子を演じる前田には熱演ではなく自然体という言葉が当てはまりそうだ。「確かに無理して自分の中に何かを作ったという感覚はなくて、まさに自然体のままでいられました。自分が引っ張るというよりも、相手のアクションに対して自分がどのように反応するかが大事な役だと思ったので、事前準備も別段するようなこともありませんでした」と素材を活かしながら楽しんだ。
相手役を務めたのは、実に8年ぶりの映画出演となるSexy Zoneの菊池風磨。「共演者のみんなとはほぼ同世代だったので凄く仲良くなりました。風磨君は突き抜けたように明るい人で『毎日が楽しくて落ち込んだことはない!』と言い切るくらいポジティブ。撮影にも楽しそうに臨んでいました。その反面、実は凄い人見知り(笑)。撮影後に久々に再会したら親近感はゼロどころかマイナスに。とても不思議な人だと思いました」とアイドルの知られざる素顔にちょっと驚く。
■ドンピシャで心底面白い
事前に行われた一般向けの試写会では女性層から高い支持を得た。前田も根本ならではの魅力が詰まっていると作品だと胸を張る。「根本さんの作品で顕著なのは、男性キャラは出てくるけれど女子のパワーが圧倒的に強いということ。基本的に女子が中心の話で主人公も女子。その女子感が世代的にも私にドンピシャで心底面白い」。
WOWOWの企画で前田が監督デビューした短編『理解される体力』では根本に脚本提供を依頼。その才能に心底惚れ込んでいる。今回の『もっと超越した所へ。』を経て、前田の夢の一つが実現しそうな気配もある。「根本さんとは『いつか一緒に舞台をやりたいね!』という話をしていて、そう遠くない未来にその夢も叶うような気がします。同年代の根本宗子という才能が同時代を生きている喜びを感じているので、早く根本さんの演出を受けて舞台に立ってみたいです」と期待に胸を高鳴らせている。
(まいどなニュース特約・石井 隼人)
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