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近畿で大地震 死者203人 不明331人 神戸、洲本で震度6 兵庫県南部一帯を直撃 淡路島震源でM7.2
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 十七日午前五時四十六分ごろ、近畿地方で直下型とみられる地震があり、神戸と淡路島の洲本で震度6(烈震)を記録するなど、阪神間を中心に関西から東海、関東、九州までの広い範囲で強い揺れがあった。その後も奈良で震度4(中震)などの余震と見られる地震が続いている。神戸市や西宮市、淡路島など兵庫県を中心に、ビルなど建物多数が倒壊したほか、高速道路が崩れ落ち、各地で火災も発生。警察庁などによると、正午現在、死者二百三人、けが人七百十一人、行方不明三百三十一人に上っている。神戸市内など阪神間で多数が生き埋めになっており、救出を急いでいる。死傷者は今後さらに増える見込み。

 東海道山陽新幹線の一部で高架部分が落下するなどして運転がストップ、神戸市内の阪神高速道路は一部崩壊するなど交通網にも大きな被害が出ている。

 政府は同日午前、非常災害対策本部を設置、小沢潔国土庁長官を団長とする政府調査団を現地に派遣する。自衛隊、警視庁は隊員を向かわせる。

 気象庁によると、震源地は淡路島で、震源の深さは二十キロ。地震の規模はマグニチュード(M)7・2と推定される。気象庁は「平成七年兵庫県南部地震」と命名した。

 関西地方の大規模地震としては千三百人以上の死者を出した一九四六年の南海道沖地震(M8・0)以来で、大阪湾周辺の活断層で地殻変動が起きたとみられる。また、近畿地方で震度6以上を記録したのは二七年に京都府北部で起きた「北丹後地震」以来。

 兵庫県警などによると、神戸市や西宮市では約百カ所以上で生き埋めが発生、神戸市では三人が死亡、西宮市内では約二百棟が倒壊し十二人が死亡した。

 芦屋市では七人の死者が確認された。このほか建物倒壊で二百人以上が生き埋めになっており、県警などで救出作業中。

 宝塚市では家屋倒壊などで十一人が死亡した。震源の淡路島でも、生き埋めや家屋倒壊が発生、五十九歳の男性ら十二人が死亡したほか、生き埋めがかなり出ているもよう。

 神戸市東灘区の阪神高速道路の一部が崩れ、下を走る国道43号に落下するなど数カ所で崩落が発生、車数十台が転落、西宮市で男性二人が死亡した。神戸市中央区の繁華街では五階建ての雑居ビル二棟が倒れた。

 一方、JR東海道山陽新幹線は京都-岡山間で停電になっており、東京-名古屋間の上りを除いて運転を見合わせた。在来線でも西ノ宮-西明石間で列車七本が脱線、各所で線路の陥没などが起きている。このほか近畿地方を中心に全線で運転を見合わせた。私鉄も阪急など一部で脱線事故があり、けが人数人が出ている。

 また阪神間の広い範囲で停電や断水が起き、ガス漏れも発生した。淡路島の一宮町では水道管が破裂、約八千世帯が断水するなど市民生活にも深刻な影響が出始めている。

1995/1/17
 

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