神戸大橋のたもと、ポートアイランドの北公園に、平屋の洋風建物がたたずむ。震災翌年の1996年9月に閉鎖した海上バス「神戸シーバス」の待合所。利用されなくなり、20年を超えたが、掲げられたままの運賃表や経路図が往時をしのばせる。
海上バスは、六甲アイランドと神戸ハーバーランドを結び、途中ポートアイランドとメリケンパークを経由。震災で陸上の交通網が寸断され、小型遊覧船の使命は、港観光から通勤や通学の足へと変わった。
一時はなくてはならない存在だったが、陸路の復旧とともに客足は遠のき、いつしか存在は忘却のかなたへ。人けのない待合所に西日が差す。白い壁に三角屋根の外観はまだ現役のようだ。撤去か、再利用か。所有する神戸市は、待合所の行き先をまだ決めていないという。(宮路博志)
2017/1/13









