「BOSAI」は、今や世界の共通語になりつつある。国際協力機構(JICA)や兵庫の民間団体は、世界の途上国で防災教育の普及に努めている。神戸発の防災福祉コミュニティは「BOKOMI(防コミ)」と呼ばれ、海外からも注目されている。
2005年に神戸市で開催された国連防災世界会議で、防災の国際的な取り組み基準となる「兵庫行動枠組」が策定されて10年。国連に加盟する193カ国のうち146カ国が計画に参加し、防災対策を包括的に担う組織を設けた国が4倍、防災教育に取り組む国が3倍になるなど、着実に成果を上げてきた。
阪神・淡路大震災後に整備された神戸市のHAT神戸は、防災機関の世界的な集積拠点の一つに育った。兵庫県立大学がこの地に防災系大学院を創設する計画もある。
今年3月、仙台市で開催される国連防災世界会議では「兵庫行動枠組」の後継となる計画が議論される。
兵庫で培ったBOSAIの知恵を世界に発信し、共有するのは私たちの責務である。