台風や地震などの自然災害時に、電力や非常用飲料水を市民に提供する訓練が23日、神戸市東灘区の神戸酒心館であった。同社や周辺企業の社員など約25人が参加し、給電や給水の様子を見学した。
神戸酒心館、神戸市と日産自動車(横浜市)は、昨年11月に災害連携協定を結んでおり、初めての訓練となる。この日は日産自動車の電気自動車「リーフ」から電気ストーブやトースターなどに給電。フル充電で一般家庭の4日分相当の電力を蓄えられるといい、災害時は避難所などに貸し出しする。
神戸酒心館の受水槽からの給水も実施。同社では酒蔵で帰宅困難者を受け入れるとともに、受水槽にためている約7万2千リットルの水を災害非常用飲料水として提供する。同社の安福武之助社長(46)は「25年前は助けてもらうばかりだった。今度は地域に恩返しがしたい」と話した。(中村有沙)
