日本栄養士会(東京)は2018年11月、「赤ちゃん防災プロジェクト」を設立し、各家庭に液体ミルクの備蓄を呼び掛けている。元兵庫県職員で、同会災害支援チーム統括の下浦佳之さん(60)に活用法や気をつけることを尋ねた。
-災害時や避難所生活で、赤ちゃんの授乳にどのような影響が及びますか。
「避難所では、授乳できるプライベートな空間が確保されないこともあります。ストレスで母乳が一時的に出なくなることもありますので、家庭でも備えをしておいた方がよいでしょう」
-液体ミルクは家庭でどれくらい備蓄すれば。
「最低3日分、出来れば1週間分を備蓄してください。保存期限が近づいた分はそのまま飲ませたり、離乳食でミルクがゆにアレンジしたりもできます」
-注意点は。
「高温下に置かず、常温で保存を。成分が沈殿することがあるので、使用前によく振ること。保存期間は半年から1年。開封後はすぐに使い、飲み残しは捨ててください」
-哺乳瓶や専用の吸い口がない場合は。
「清潔な紙コップやスプーンを使って、縦抱きで授乳する方法も。赤ちゃんが自分のリズムで飲めるよう、ゆっくりあげてください」
-平時の備えは。
「液体ミルクの種類によっては相性があり、赤ちゃんに合っていないと飲まないこともあります。平時に飲み比べをしておくと、いざというときに役立ちます。粉ミルクも同じです」











