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冊子「岡田を災害に強い町に」に込めた思いを語る岡野照美さん=岡山県倉敷市真備町岡田
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冊子「岡田を災害に強い町に」に込めた思いを語る岡野照美さん=岡山県倉敷市真備町岡田

 2年前の西日本豪雨で甚大な浸水被害に遭った岡山県倉敷市真備(まび)町の岡田地区の住民が、当時の“失敗”を教訓にした冊子を発行した。「雨がやんだので自宅に戻った」など、アンケートで集めた実際の避難行動を分析。兵庫県立大も協力し、次なる災害への備えに役立てようとしている。(金 旻革)

 約1470世帯が暮らす岡田地区は約1キロ南の末政川の堤防決壊で約1100世帯が浸水。住宅の75%が被災し、7人が亡くなった。

 全戸配布した冊子「岡田を災害に強いまちに」は3部作の第1弾。2018年12月と19年1月に行ったアンケートから、町が浸水する前後3日間(18年7月5~7日)の住民の動きや避難者数の増減などを時系列で示した。

 大雨特別警報が発令された7月6日夜、多くの住民が指定避難所の小学校に避難。しかし、夜が明け、避難者の中から「雨がやんだので自宅に戻った」(7日午前7時前)という人が出始める。

 同じ頃、末政川が決壊。「道路が冠水した」(同7時)「ガラスを片付けていたら水が来た」(同7時45分)。自宅で身動きが取れなくなった住民の言葉をつづり、浸水の実相を記した。

 「被災前、自分たちの町は川辺の町を支援する側と思い込んでいた」。同地区まちづくり推進協議会副会長の岡野照美さん(69)は振り返る。地域に根差した検証が必要と考え、昨年6月から兵庫県立大などの協力で冊子作りを始めた。

 冊子では避難所での困り事のほか、自宅や車中泊など避難先ごとの長所・短所も紹介。逃げ時や避難先などを書き込める欄も設け、住民に「マイ避難計画」づくりを促す。岡野さんは「住民同士が助け合える自立した町を目指したい」。

 冊子作りに携わった兵庫県立大大学院の阪本真由美准教授(防災教育)は「住民が被災経験を検証し、次の災害対策に生かすための冊子まで作製することは珍しい。安心して暮らせるまちづくりにつながり、意味のある取り組みだ」と話す。今後、避難所や仮設住宅などを検証する「生きる」編と、被災の教訓を網羅する「伝える」編を作製する予定だ。

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