■「爆弾が上空で爆発した」
2021年6月、兵庫県加東市下滝野。初夏の日差しが照りつける。記者は一軒一軒、民家の呼び鈴を鳴らして歩いた。
76年前の1945(昭和20)年7月24日、加東郡滝野町(現加東市)下滝野地区は空襲にさらされた。郷土史に残っていない歴史を掘り起こすため、地域の話を聞いて回った。だが返答は、記憶の風化を示す言葉ばかりだった。
「よそから嫁いできたので、空襲があったことも知らなかった」
「おじいさんなら知っていたかもしれないけど、数年前に亡くなりました」
戦後76年。歳月の隔たりを、強く感じた。
◆
それでも、あきらめずに取材を続ける。3日目のことだった。当時7歳で、下滝野空襲を体験した女性(84)と出会った。
「覚えています。バリバリバリという音が聞こえていました。木の下に伏せていたんです」
女性はさらに、空襲の実態に迫る証言を口にした。空を指さしながら女性は続ける。「爆弾が民家の上で爆発した、と聞きました」
爆弾が空中で爆発? 知識が乏しい記者には、その状況がイメージできない。何か手がかりはないかと、あらためて米軍の報告書を開いた。
記録によると、7月24日正午ごろ、鶉野飛行場(加西市鶉野町)を攻撃した「第88戦闘爆撃飛行隊」は、「Frag Bombs(破砕爆弾)」と呼ばれる兵器を装備していた。
この爆弾は、コイル状の金属が周囲に巻いてあり、爆薬がさく裂すると、破片が周囲に飛び散る仕組みになっていた。さらに「VT信管」と呼ばれる特殊な信管を付けると、地面に落ちる直前に爆発し、破片がより拡散しやすくなるという。
下滝野に、この爆弾が落とされたのでは-。この推論を裏付けるように、加古川流域滝野歴史民俗資料館(加東市下滝野)には空襲の物証が保管されていた。
「昭和二十年七月廿四日下滝野ヘ米機ノ投下セル小型爆弾ノ破片」と墨書された古い小箱を開くと、二つの塊が姿を現した。
大きさは数センチ。ごつごつとした不気味な金属だった。破片を見つめながら、あの日の惨状を想像する。数え切れない塊が、人々に向かって猛スピードで降り注いだのだ。(杉山雅崇)
□ □
第2部は当時を知る住民の証言を基に、下滝野空襲の実態に迫ります。

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