連載
【アベノミクスは限界】
-民主は野党第一党の役割を果たせたか。
「労働者派遣法の改正案など成立させてはいけない法律に歯止めをかけることは多少できたが、胸を張って役割を果たせたとは言えず、この2年間は非常に苦しかった」
-安倍政権に対する評価は。
「特定秘密保護法案は議論を尽くすことなく数の力で通した。集団的自衛権の問題では、憲法が権力を縛るという立憲主義の大原則を踏みにじった。その政治手法は強引を超え、暴力的ともいえる」
-何を訴える。
「経済政策のアベノミクスは限界だ。株価は上がり、円安も進んだが、実質賃金は下がった。このまま続ければ国民生活を損なう。大企業重視や公共工事頼りではなく、中小企業や地方の力を高める政策が必要。暮らしを直接支援する政策も訴え、安心して生活できる社会を実現したい」
-維新との協力は。
「双方の党本部の間で選挙区調整は行われたが、民主の候補者を擁立しない選挙区で、他党の候補を応援するような『選挙協力』は考えていない」
(聞き手・田中陽一、撮影・後藤亮平)
〈メモ〉与党として臨んだ前回は県内全12選挙区に候補者を立てたが、当選は2人にとどまり、1人はその後、党を離れた。党勢回復を目指す今回は6人の公認を予定したが、維新との選挙区調整の結果、5人となった。