連載
「師走決選」が始まった。投開票日に向け、疾走する候補と有権者をカメラで追った。
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寒風が吹き抜ける駅前。候補のポスターを貼ったパネルを持ち、シンボルカラーの黄色いジャンパーを着て立ち続ける。4人で交代しながらこの日は約12時間、ひたすら無言で“訴えた”。
候補の選挙区は、前職2人に新人3人が挑む激戦区。通勤客や買い物客が行き交うJR、山陽電鉄垂水駅前は絶好のアピールの場だ。一日中、駅の東西で、各候補がマイクを握り、手を振る。選挙カーの出入りも激しい。
「人気が高く、場所の確保が難しい。候補が来る日は、到着後すぐに活動できるよう、ボランティアを立たせておかないと」。陣営の一人がつぶやく。
思わぬ短期決戦に候補は知恵を絞る。「少しでも有権者に近づきたい」
(宮路博志)