欧米セレブの間で「グルテンフリー(GF)」なる食生活が広がっているという。日本でも、健康志向の消費者を中心に関心が高まっている。
ビーフンの国内シェア7割を占める「ケンミン食品」(神戸市中央区)の商品にも表示があり、同社の細井敦史取締役が説明する。「小麦タンパク質であるグルテンの含有量が基準値以下だと示す米民間団体の認証です」
もともと欧米に多い、グルテンを食べると小腸に炎症を起こすセリアック病の人向け。タイ工場で生産する米粉のビーフンを米国へ出荷するため、2012年に取得した。
セレブたちが信じる健康効果の科学的根拠はさておき、現地ではスーパーに専用の売り場が設けられるなど、市場として確立しているとか。
日本にGF規格はなく、小麦アレルギー表示とは基準値が異なるなど、少々注意が必要だが、米粉への注目度は高まるばかり。同社もビーフンのほか、米粉パスタやマカロニ、春巻き用のライスペーパーなどをそろえる。小麦の代用品から主役に躍り出るときが来るのか。(内田尚典)