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 新型コロナウイルス感染の収束が見通せない中、信濃毎日新聞社に、「蚊がウイルスを媒介する恐れはないのか」との疑問が寄せられた。国内でも感染例があるデング熱や日本脳炎は蚊が媒介する。心配はもっともだ。世界保健機関(WHO)や厚生労働省の見解を取材した。

 WHOの特設サイトを見ると、「迷信や不安に対するアドバイス」として「新型コロナウイルスは蚊に刺されることではうつりません」と書いてある。厚労省も同様に「蚊を介して人に感染した事例は見つかっていない」と説明。取りあえず心配はなさそうだが、なぜそう言えるのだろうか。

 新型コロナウイルスの「宿主」はコウモリとされているが、何らかの動物が「中間宿主」として人に媒介したとみられている。媒介者として野生動物のセンザンコウやタケネズミなどが疑われているが、蚊はその中に含まれていない。

 信州大病院(長野県松本市)感染制御室の金井信一郎副室長によると、新型コロナウイルスは主に感染者のせきやくしゃみといった飛沫(ひまつ)、唾液、鼻水などを介して近くにいる人の喉や肺に取り付き、増殖する。一方、蚊の体内では増殖できず、人が刺されても蚊の唾液を介して入るウイルスはごくわずかなため、人体には影響しないと考えられる。

 一方で、2014年に日本で発生して問題になったデング熱は蚊がウイルスを媒介する。このウイルスは特定の種類の蚊の体内で増殖するため、人の血を吸うことで感染を広げる。新型コロナウイルスの感染とはメカニズムが違う。

 献血による感染を心配する声もあるようだが、基本的に心配は不要だ。日本赤十字社によると、輸血でウイルスが感染した例は報告されていない。「現時点で輸血による感染の可能性はないと考えている」(血液事業本部)。イベント会場などでの献血中止が相次ぎ、血液確保が難しくなっており、日赤は献血への協力を呼び掛けている。(信濃毎日新聞)

2020/9/26
 

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