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自動販売機の横にある「リサイクルボックス」。投入口は分かれているが、中に仕切りはない
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自動販売機の横にある「リサイクルボックス」。投入口は分かれているが、中に仕切りはない

 「自動販売機の横にあるごみ箱の投入口はペットボトルと缶で分別しているけど、中は一緒になっている。あまり意味がないような…」。読者から素朴な疑問が届いた。確かに、その多くは投入口に「ペットボトル」「缶」などとシールが貼られて分別を促しているが、内部には仕切りがない。調べるうちに「ごみ箱」の正体が見えてきた。

 まずは自販機を設置している企業に尋ねた。コカ・コーラボトラーズジャパン(東京)は70万台の清涼飲料用自販機を展開。関連会社も含めると88万台で国内1位の設置台数だ。

 「あれはごみ箱ではありません。資源としてリサイクルするための箱ですよ」と広報担当者。この箱でペットボトルやスチール缶、アルミ缶を回収し、各地のリサイクルセンターなどに持ち込む。そこで、それぞれ分別、再資源化され、再生プラスチックやスチールインゴット(鉄の細長い塊)に生まれ変わる。

 リサイクルの過程で一番頭を悩ませるのは、混入する対象外のごみだ。紙コップやレジ袋などの異物が混ざると、工場で分別する際に余計な手間がかかるだけでなく、本来、入るはずの容量も奪われる。そこで、投入口をペットボトルや缶だけが入るサイズに小さくし、さらに、他のごみを入れる人が出ないよう、念押しにシールを貼って対象を明示しているのだ。

 「リサイクルボックスの入り口が対象外のごみで埋まっていたらリサイクル率が下がるだけでなく、空き容器をポイ捨てする人が出て、まちの景観が悪くなりますから」と担当者。

 では、ボックス内が仕切られていないのはなぜか。仕切りで分別しても点検作業は必要で、仕切ることで片方だけが満杯になってポイ捨てを招くより、できるだけ多くの容器回収を優先しているためという。

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 全国の清涼飲料メーカーや関係企業でつくる「全国清涼飲料連合会」(東京)は、業界を挙げてプラスチック資源の循環に取り組むことを2018年に宣言している。

 連合会によると、容器リサイクル率は18年度で、スチール缶が92%、アルミ缶が93・6%と9割以上。一方、ペットボトルは携帯性があり便利な半面、燃えるごみとして捨ててしまう人がいることもあって84・6%にとどまる。今年、首都圏で千人を対象にした調査では4割以上が、リサイクルボックスをごみ箱と思っていた。

 連合会は「リサイクル目的に空き容器だけを集めています」と書かれた業界統一のステッカーを作り、大都市圏のリサイクルボックスに約56万枚を貼った。また異物の混入を防ごうと、投入口などの形を再考する実証実験も進めている。(西日本新聞社)

2021/2/3
 

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