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板東一郎さんら抑留者が乗り込んだという日本行きの船。待ちわびた帰途まで、まだまだ試練を越えなければならなかった(板東さん提供)

板東一郎さんら抑留者が乗り込んだという日本行きの船。待ちわびた帰途まで、まだまだ試練を越えなければならなかった(板東さん提供)

 日本のサクラを思わせるアンズの花が咲き誇る春。板東一郎さん(91)=南あわじ市福良乙=らが戦後抑留されたウズベキスタン・フェルガナでの強制労働が終わり、1947(昭和22)年5月に列車が入った。復員のためと告げられ、歓喜に浸って、夕食後の演芸会で1年5カ月に及ぶ労をねぎらい合った。

 「ダモイ(帰国)」。道ばたで、駅で、現地人らから祝福の笑顔とともに声を掛けられ、すこぶる上機嫌だった。ソ連極東のハバロフスクに到着。そこで、病人が乗った車両が切り離され、本体は奥地へ。だまされたと、直感的に悟った。「泣くに泣けなかった」

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2015/8/18
 

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