
高精度のロボットアームに小型の放射線装置を搭載した「サイバーナイフ」=神戸市中央区港島中町8、神戸低侵襲がん医療センター
前立腺がんの根本治療は、手術による摘出▽体外からの放射線照射▽小さな放射線源を埋め込む小線源療法-の3種類が主な方法とされる。手術による摘出では、従来の開腹手術に加え、ロボットを使った腹腔鏡(ふくくうきょう)手術が普及。より患者の負担を少なくし、効果を上げる治療の開発が進んでいる。
放射線治療も同様で、同センターでも、ロボットアームに小型放射線治療装置を搭載した定位放射線の専門機器「サイバーナイフ」を導入。位置照合システムや自動追尾機能などを備え、ミリ単位で腫瘍への照射を調整できるというが、同センター放射線治療科の馬屋原(まやはら)博医長は「患部の前立腺と、隣接する直腸(大腸の一部)は密接したような状態なので、現状では直腸にも放射線が当たってしまうのが避けられない」と説明する。
この記事は会員限定です。新聞購読者は会員登録だけで続きをお読みいただけます。
- 前立腺がんの放射線治療
2019/5/4~2019/5/4
2016年には全国で約9万人が診断を受けた前立腺がん。高齢化とともに患者数は急増し、男性のがんのうち、1年間に診断された患者数が胃がんに次いで多い病気となっている。今回の「新・ひょうごの医療」は、「前立腺がんの最新治療」をテーマに、神戸低侵襲がん医療センター(神戸市中央区)に導入される、新しい前立腺がんへの放射線治療法を紹介する。

