新ひょうごの医療

血圧を測定する訪問看護師=神戸市内
昨年12月29日午後。東神戸病院(神戸市東灘区)の藤末衛(まもる)医師(62)らが訪問診療する様子を同行取材した。この日の訪問は、40~90代の男女10人。小型車に藤末医師と看護師、運転手役の職員の3人が乗り込み、午後2時前に病院を出発した。
「センセイ来てくれたよ、お母さん」。ベッドに横たわる70代女性に家族が話しかける。藤末医師が「水分はどうですか」と尋ねると「ここ数日は欲しがらなくて」と家族が答える。認知症もある女性と会話できるのは、1日2、3回くらいだという。血圧を測り、聴診器を当て、尿の確認をし、床ずれを見る。
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- コロナ禍を生きる 在宅医療の現場
2021/1/16~2021/1/16
高齢者の重症化リスクが高いとされる新型コロナウイルスの感染が拡大し、病院や診療所の風景は一変した。健康診断や手術の抑制、入院患者との面会禁止、オンライン診療…。感染を恐れて受診控えする人も出ているという。「新・ひょうごの医療-コロナ禍を生きる」第4回は、在宅医療をテーマに、通院できない患者の「もう一つの選択肢」を紹介する。(霍見真一郎)

