新ひょうごの医療

後遺症の診断で、脳を調べる磁気共鳴画像装置(MRI)=神戸市兵庫区大開通9、吉田病院(同病院提供)
厚労省は従来の診療の手引とは別に、初めて「罹患(りかん)後症状のマネジメント」を公開した。同症状の定義について「少なくとも2カ月以上持続し、ほかの疾患による症状として説明がつかないもの」としている。症状については、全身症状▽呼吸器症状▽精神・神経症状▽その他の症状-と分類している。
慶応大学の研究グループによる患者約500人の調査では、診断から半年後も、患者の1割以上に疲労感や倦怠(けんたい)感、息苦しさ、睡眠障害、思考力・集中力低下がみられた。また、国立国際医療研究センター(東京)の調査では、今春までに感染した457人のうち26%が半年後、9%が1年後も症状があった。
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- コロナ禍を生きる 後遺症患者への対応
2021/12/12~2021/12/12
新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着きを見せているが、これまでに感染した患者の多くが後遺症に悩まされている。今回の「新・ひょうごの医療-コロナ禍を生きる」は、コロナ患者のうち、半年後も4人に1人程度が現れるとされる後遺症を取り上げる。厚生労働省が示す後遺症の診療方針や、兵庫県内で、患者を積極的に受け入れる尼崎市のクリニック、相談窓口を開設した神戸市の取り組みなどを取材した。(井川朋宏)

