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震災5年 被災者追跡アンケート

まち きずな求め模索続く 4割「近所付き合い減った」
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 高層住宅が増え、かつての下町に真新しい戸建て住宅が立ち並ぶ―。住宅再建が進み、震災前とは違うまちの姿が現れた。しかし、人口の流出、住まいの形態の変化に、長い間に培われた地域コミュニティーは崩れ、住民は新しいまちの姿に戸惑いや住みにくさを感じているようだ。

 元のまちに戻った人では、震災前と比べ「住みにくくなった」と感じている人が四三%と、「住みやすくなった」の一一・四%を大きく上回った。理由としては「かつての隣人が戻ってこない」(四四・四%)、「近所付き合いが減った」(四二・六%)=複数回答=と、地域のつながりの希薄さを挙げる声が多い。

 自宅が全焼し、賃貸住宅で生活した後、再建を果たした男性(東灘区、六十代)は「新築マンションの住人は自治会活動にも参加しない」と、新旧住民の地域活動へのかかわりの差を指摘する。

 また、まちの今後についての問いにも、「住みよいまちに復興する」の三一・二%に対し、「住みづらいまちになる」が三七・六%と、否定的な見方が上回った。住宅再建、恒久住宅移行後のまちづくり、地域コミュニティー再生への支援が被災地の新しい課題となっている。

2000/1/12

 

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