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(2)大石南仮設 時経ても人集う場
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1997・10・17 バケツの中で稲がたわわに実った=神戸市灘区大石南町 2004・10・2 仮設住宅跡地はサツマイモ畑に=神戸市灘区大石南町
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1997・10・17 バケツの中で稲がたわわに実った=神戸市灘区大石南町

2004・10・2 仮設住宅跡地はサツマイモ畑に=神戸市灘区大石南町

  • 1997・10・17 バケツの中で稲がたわわに実った=神戸市灘区大石南町
  • 2004・10・2 仮設住宅跡地はサツマイモ畑に=神戸市灘区大石南町

1997・10・17 バケツの中で稲がたわわに実った=神戸市灘区大石南町 2004・10・2 仮設住宅跡地はサツマイモ畑に=神戸市灘区大石南町

1997・10・17 バケツの中で稲がたわわに実った=神戸市灘区大石南町

2004・10・2 仮設住宅跡地はサツマイモ畑に=神戸市灘区大石南町

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  • 2004・10・2 仮設住宅跡地はサツマイモ畑に=神戸市灘区大石南町

 黄金色の稲穂が秋風に揺れていた。手塩にかけて育てた住民らの笑顔が一段とまぶしかった。

 神戸市灘区の大石南仮設住宅。小さな田んぼが並んでいた。土を入れたバケツが四百個。「部屋にこもりがちなお年寄りの交流の場に」。地域のボランティアらの発案だった。

 春、バケツに苗を植えた。土中の空気の循環を良くするため定期的に土をかき混ぜ、夏場は絶えず水を与える。

 稲は思わぬ効果をもたらした。夏はカエルの合唱。秋は赤とんぼが乱舞し、虫の音が響いた。

 自然と田んぼの周りに住民が集った。長屋のような、人と人のつながりを感じさせる光景。住民たちは仮設を出て、復興住宅へ移っていった。そこでは、「ここは寂しい。仮設に帰りたい」という声をよく聞いた。

 だが今は、つらい震災当時の記憶を早く忘れたい、と話す人が少なくない。

 仮設住宅の跡地。地元のまちづくり協議会が市から借り受け、イベントを催している。老人会と子どもたちがサツマイモを植えた。時を経ても人が集う場であることは変わらない。

 畑を覆う葉っぱを眺めていると、心が和んだ。(写真部 中西大二)

2004/10/15
 

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