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インタビュー 1・17から

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東日本大震災の被災地復興について講演した後、学生らと意見を交わす細野豪志氏=大阪府吹田市、関西大学
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東日本大震災の被災地復興について講演した後、学生らと意見を交わす細野豪志氏=大阪府吹田市、関西大学

  • 東日本大震災の被災地復興について講演した後、学生らと意見を交わす細野豪志氏=大阪府吹田市、関西大学

東日本大震災の被災地復興について講演した後、学生らと意見を交わす細野豪志氏=大阪府吹田市、関西大学

東日本大震災の被災地復興について講演した後、学生らと意見を交わす細野豪志氏=大阪府吹田市、関西大学

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 阪神・淡路大震災でのボランティア経験が、政治家を志す原点になった。

 活動を通し、一人一人の根っこにある「人の役に立ちたい」という良心を感じた。しかし、政治や行政の仕組みの中で、個々人の良心が生きないという場面にも直面した。どうすれば、一人一人の思いが生きるのか。その仕組みをつくるのは政治家だと思った。

 16年後、東日本大震災が起きた。当時は菅直人首相の補佐官。その後、原発事故担当相になり、主に福島に関わり続けてきた。

 あれだけ多くの人が亡くなり、3年近く経った今も苦しんでいる人々がいる。政治、行政は深刻な反省が必要だと思う。一方で、国民の動きという面では、阪神・淡路当時と比べて成熟した。多くのNPOが素早く動き、ボランティアの受け入れなどでも十数年の蓄積が生かされた。

 阪神・淡路大震災の2カ月後に大学を卒業し、東京で会社員になった。被災地の復興には継続して関わることができなかった。だから、東日本大震災は一生関わり続けたい。特に、福島の原発事故は政府と電力会社に責任があり、政治家として正面から向き合っていかねばならないと思っている。

     ◇

 阪神・淡路大震災の発生当時、京都大学の4年生。神戸YWCA(神戸市中央区)を拠点にボランティアの調整役などを務めた。

 自分たちの力でできることがある、という意識を持つきっかけになった。同時に、自衛隊の役割、県と政令市の関係など、政治や行政について考えさせられることが多かった。

 役所で働く人たちが「被災者のために」という思いを持っていても、組織の中でうまく生かされず、苦しんでいる場面も見た。

 そうした経験が、政治家としての考え方にも影響している。

 一人一人の根っこにある良心を引き出すことができれば、この国はもっと良くなる。神戸のような都市部でも地域社会の力は機能する。そう実感した。政治の役割は国民の力を信頼し、支えていくことだと思っている。

 東日本大震災当時は首相補佐官。官邸で原発事故対応を担った。

 地震、津波、原発事故が重なるというかつてない事態。国の存亡まで考えた。原発は本来、経済産業省の担当だが、「自分の担当分野ではない」と言って逃げてしまえば、政治家になった意味はないと思った。

 その後、原発事故担当相や環境相を務め、閣僚としてさまざまな判断を迫られた。

 閣僚にとって重要なのは、全体の方針を誤らないことと、決断の責任を取ること。がれき処理や除染の方針、予算などを決める中で、批判が出るのは予想していた。しかし、アクセルを踏むべきところで踏まねば前に進まない。責任ある立場の人間が決断する重要性は、阪神・淡路大震災で実感していた。

 それでも、被災者の厳しい現実は続き、政治への不信は根深い。

 称賛を受けたり、評価されることは考えない。それは政治家の宿命。災害によるマイナスの部分はあまりに大きく、簡単にプラスにはならない。マイナス部分を少しでも減らしていく過程に意味を見いだしたい。

 東日本大震災の今後の課題をどう見る。

 最も深刻なのは人口減少。神戸のような都市部であれば若い人がある程度戻るが、東北は震災前からの課題がさらに深刻化した。若い人が生活できるよう、どう支えていくか。教育の問題も含め、復興の鍵だと思う。

 福島の若者らを支援するNPO法人の副理事長も務める。福島にこだわり続ける理由は。

 天災だけでなく、原発事故という人災の要素がある。他の被災地とは違う。政治が、よりしっかりと向き合わねばならない。私はまだ若く、福島の今後を数十年にわたって見ることができる。そういう世代としての責任を果たしていきたい。

 記事・磯辺康子

 写真・吉沢敬太

    吉田敦史

▽ほその・ごうし 1971年、滋賀県出身。京都大学法学部卒。三和総合研究所(当時)研究員を経て、2000年の衆院選で初当選。5期目。民主党政権で原発事故担当相、環境相などを歴任。静岡5区(三島市など)選出。

2014/1/14

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