競馬界を引退した馬が、乗用馬に転向し、さらには馬術競技の世界でもう一花咲かせる。これが意外と難しいという。関係者の例えを引用すると、「陸上のトラック種目とフィギュアスケートほど違う」。引退後の〝馬生の充実〟を求める声が高まる中、スムーズな移行をどう実現するかが課題として浮かび上がる。9月末、引退から間もない競走馬だけを対象にした馬術競技大会が兵庫県内で開かれると聞き、現場へ。第二のキャリアを歩み始めた馬たちの姿を紹介します。

障害馬術競技でダイナミックな跳躍を見せた岩谷一裕さんとキャミオン=いずれも9月30日、三木市の三木ホースランドパーク

■19通りの歩み