アリーナ効果で地方創生/アジアのファンを

 東京一極集中、人口減少が進むこの社会で地方をどう活性化させるか。その難題に挑む一人が、バスケットボール男子Bリーグの島田慎二チェアマン(53)だ。「バスケで日本を元気に」を合言葉にリーグの構造改革をけん引、国内外を駆け回る。昨夏、沖縄で開催されたワールドカップ(W杯)の盛り上がりを背景に、日本代表選手を擁するチームの試合のチケットは完売続きと聞くものの、バスケでどう日本が元気になるのか。改革の先に描く、将来像とは?(西井由比子)

 ー2023~24年のシーズンが終了しました。どんなシーズンでしたか。

 「昨夏のW杯効果といいますか、大変な盛り上がりでした。チケットを購入する新規の観客が爆発的に増えました。特にB1は開幕からチケットの完売が続いて、B2も尻上がりに数字を伸ばしていって…。こういう雰囲気の中で、アリーナの建設構想、完成が各地に広がっています。神戸もそうですよね。神戸ストークス(B2)の拠点となるアリーナの建設が進んでいます。最高のシーズンだったと思います」

東京都文京区

 ー神戸のアリーナの印象は?

 「個性があっていいですね。突堤の先端で、海に囲まれています。世界一、シーサイド。緑地も整備されますし、試合がなくても人通りが生まれる。神戸の新たなランドマークになると思います。関西にはバスケはもちろん、コンサートなどライブエンターテインメントができる施設であれだけの規模となると、大阪城ホールくらいしかない。神戸ならさまざまなイベントを誘致できるでしょうから、地域への経済効果はかなり期待できると思います」