■人間の生活スタイルの変化が作用/「クマが身近」貴重な環境
全国各地で野生動物が人里や街中に現れ、問題になっている。特にツキノワグマやヒグマの出没は「事故」に発展しやすく、警戒感は高まる一途だ。長年、野生動物を追ってきた写真家も異変を感じ取っている。クマをテーマに撮影し続けてきた前川貴行さん(55)=東京都=はこの夏、写真集「ともに生きる 山のツキノワグマ」(あかね書房)を出版した。前川さんが感じる異変について、詳しく聞いてみた。(鈴木雅之)
-クマを撮影するようになったのは、いつごろですか。
「まず写真と出合ったのは26歳の時で、最初はいろんなものを撮っていました。たまたま動物写真家の星野道夫さんの講演を聴いたのをきっかけに、野生動物を追いながら暮らすスタイルに興味が湧いて、動物写真家の助手になりました。フリーランスとしてデビューするため、挑戦したのがホッキョクグマ。1999年のことです」