共感「拡張」し他者を理解/健康や自己実現を後押し

 必要な情報を見つけにくいウェブサイト、複雑で長い申請フォーム-。日常で出くわす煩わしい手続きの一例だ。これらは「他者理解の不足」から生じているとか。神戸市中央区のスタートアップ(新興企業)、「Godot(ゴドー)」はテクノロジーで他者への「共感力」を高めるため、人工知能(AI)と行動科学を組み合わせたサービスを展開する。代表取締役兼最高経営責任者(CEO)の森山健さん(46)に、事業を通じて目指す「人に優しい社会」について聞いた。(広岡磨璃)

 -「ゴドー」は何をしている会社か、分かりやすく教えてください。

 「一言で言うと『AIシミュレーションの会社』です。地図アプリを使うと、目的地までのルートをいくつか示してくれますよね。こうしたシミュレーションを、私たちは人間の行動原理で行っています」