■根底に阪神・淡路の被災体験/人と人をつなぎたい 

 東京に住む人にとって「いつ行っても工事中」と感じるのが渋谷駅だ。15年ほど前から続く駅周辺の再開発が、いよいよ最終局面を迎えている。そんな渋谷に軸足を置きながら、全国各地の地域創生に携わる人がいる。神戸市出身の鏡晋吾さん(48)。建築士、ローカルメディア「渋谷新聞」副代表、大学の客員教授、こども食堂の運営、スタートアップ支援企業の役員…。肩書は10を超える。一見バラバラだが、本人は「どれも地域と地域、人と人をつなぐ仕事」と屈託ない。「原点は阪神・淡路大震災での被災体験」という鏡さんに会いに、渋谷を訪れた。(末永陽子)

-肩書の多さが気になります。まずこれまでの歩みを聞かせてください。