防災は人が生き延びる文明活動/民間巻き込み「事前投資」を

 災害大国の日本。自然災害に見舞われるたびに防災・減災の取り組みが進められ、生み出した技術は世界で高い評価を受ける。異常気象に伴う災害が各地で頻発する中、世界の防災システム市場は20兆~30兆円規模との試算があり、さらなる拡大が見込まれる分野だ。一方、被災を想定した中小企業の事業継続計画(BCP)の策定率が直近で16・5%にとどまるといった課題もある。日頃の備えのノウハウをどう広めていくのか。日本の技術を国内外に発信する「日本防災プラットフォーム」の西口尚宏代表理事(63)に聞いた。(横田良平)

 ­ーどんな活動をしているのですか。

 「私たちは2014年に設立した民間主体・産官学連携の一般社団法人です。企業の事業活動を通じて、国内外の自然災害の被害軽減に貢献することを目指しています。現在、建設や情報通信技術(ICT)分野など約100社・団体が加盟し、日本の防災技術を海外で紹介したり、防災関連の国際会議に参加したりしています」