■高値で買い取り生産後押し/最大の消費地は沖縄

 化学肥料を使わず、農薬に頼らない「コウノトリ育む農法」の田んぼが、但馬地域で約630ヘクタール(阪神甲子園球場164個分)に達した。豊岡市では食用米の田の2割を占めるまでに広がり、「地域に豊かな生態系を取り戻す」との理念と、農家から高く買い取って流通させる取り組みがうまくかみ合ってきた。農法誕生の契機となったコウノトリの放鳥から今年で20年。兵庫県内きってのブランド米の歩みを、黎明(れいめい)期を知る農家の畷悦喜(なわてえつよし)さん(87)とJAたじまの堀田和則さん(49)に聞いた。(長尾亮太)

 -地域ぐるみで無農薬や減農薬を広げた県内の先進事例です。