■部活動の地域移行を支援/若年層に強くアピール
球春が近づいてきた。選抜高校野球にプロ野球機構(NPB)に加え、国と地域別の対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の開幕が目前に迫り、ファンの期待は膨らむばかり。ただ、足元の競技人口に目をやると、特に若年層の規模が急激に縮小している。対策に乗り出す球界で、セ・リーグ連覇を狙う阪神タイガースも本腰を入れ始めた。担当部署を格上げし、チーム編成を担う嶌村聡・球団本部長(58)がそのトップを兼任する。球団の高い人気をどう生かすのか。具体策などを聞いた。(伊丹昭史)
ー日本野球協議会の資料によると、野球の競技人口は2007~23年に約4割も減っています。
「12球団の会議やアマチュア球界さんとの会合などで、状況を直接、耳にして非常に危機感を持ちました。従来の野球人口の多さが適正だったのかという話もあるだろうけど、少子化以上のペースで減っていることは本当に怖い。いくら本塁打を打ち、155キロの剛速球を投げる選手が出てきても、野球を見てくれる人はもちろん、野球をプレーして楽しむ人がいなくなったら、この業界は成立しない。勝ち負け以前の話です。この減少率を何とか食い止めたい」
「目に付くのは、中学男子の軟式野球人口が、07年の30万人余りから23年には半数以下に減っていることです。『甲子園に出たい』『プロに行きたい』と第一義的に考える中学硬式は横ばいか、微増を保っていますが、それでも競技人口は5万人余り。軟式からもプロに行く選手もいるものの、圧倒的に多いのは気軽に野球をするライト層です。この層が大きく減少していることに危機感を覚えます」
