■また来たいと思える空間に/店舗、貨物で地域経済に貢献
観測史上初めて震度7を2度記録した熊本地震の発生から間もなく10年となる。旅客ターミナルビルが被災した熊本空港(益城町(ましきまち))は「創造的復興」のシンボルと位置付けられ、2023年には国内・国際線が一体となった新しいターミナルビルが開業。半導体の受託生産大手、台湾積体電路製造(TSMC)の工場進出を追い風に、国際線を中心として活況を呈している。運営するのは、三井不動産や九州電力などが出資する企業「熊本国際空港」だ。山川秀明社長(63)に創造的復興の現在地を尋ねた。(大島光貴)
-阪神・淡路大震災で提唱された創造的復興は、単に被災前に戻すのではなく、より良い復興を目指す考え方です。
「熊本空港は2回の大きな揺れでターミナルビルの天井や壁が落ちたり、建物の接合部が割れたりする被害を受けました。施設として利用できるかという調査や安全確保のために、ターミナルは3日間ストップ。滑走路に被害はありませんでしたが、空港としての機能を失いました。被災したターミナルをどう建て直すのかという議論の中で、(運営権を民間企業に売却する)コンセッションを熊本県として国に要請したんです。当時の蒲島郁夫知事が判断されました。通常のコンセッションは既にある公共施設を運営しますが、建物を建てることを含めたコンセッションは熊本空港だけです」