■「70歳でもできる」見せたい/走ることで人生豊かに
還暦を過ぎてフルマラソンの自己ベストを更新し、昨秋の神戸マラソンでは2時間59分2秒を記録、65歳以上で世界初の女性サブスリー(3時間切り)を達成した。弓削田眞理子さん(68)は市民ランナーのレジェンド的存在だ。加齢による衰えなんて、どこ吹く風。「本気でやれば必ずできる」「練習は裏切らない」「夢はかなう」。サブスリーへのあくなき挑戦を続ける弓削田さんの言葉は常に前向きで、聞いているだけでこちらも元気になれそうだ。フルマラソンの完走は150回を超えたという。どうしてそこまで走るのですか? (山本哲志)
-昨年11月の「神戸マラソン2025」で自身が持っていた65~69歳のワールドマスターズ世界記録(3時間1分6秒)を切り、サブスリー。ランナー界に衝撃を与えました。
「本当に人生で最高の日になりました。マラソンって『心技体』というけど、技には頭も入ってる。1週間前からずっと天気予報見て『これは前半追い風だな』と。前半速めに走って貯金つくって、折り返してからちょっと脚にきたけど、ちょうどいい人が前にいたんですよ。名城大のエースだった人」
-田中希実さんのライバルだった中島(旧姓高松)智美ムセンビさんですね。
「そう中島さん。ご主人がペーサーをしていて『絶対サブスリーを狙ってるな』と。2人に引っ張ってもらった。マラソンは一人だけど一人じゃない。ライバルだけどライバルじゃない。仲間だよね。ムセンビさんの存在は命の恩人というぐらいうれしかった。『40(キロ)』という数字で元気が出て、そこからはもう全力疾走。最後は北海道や静岡からも応援団が来てくれていて。ゴールには夫が待ってくれていた。ここ数年、疲労骨折を3回して3時間をなかなか切れなかった。だけど負けなかった。『やっとできたよ』と報告できた」
