■家族の苦しみ、世代を超えて/身近な問題として理解を
戦後社会で長らく、「見えない問題」だった元兵士たちの戦争トラウマ(心的外傷)は近年、家族の証言などによって深刻な影響が明らかになっている。国は2024年度、初の調査を実施し、今年からは東京にある戦傷病者史料室「しょうけい館」で、心の傷についての常設展示を始めた。上智大文学部の中村江里准教授(43)は「戦争とトラウマ 不可視化された日本兵の戦争神経症」(吉川弘文館)を著し、元兵士の家族への聞き取りにたずさわってきた。中村准教授に戦後81年続く影響、問題が隠されてきた背景、今の時代に発信する意味について語ってもらった。(中島摩子)