■衰え自覚し、ミス放置せず/諦めと執念で乗り越える

 若手向けのクラシック音楽コンクールで受賞者を取材した時のこと。演奏家として独り立ちすることが将来の目標かと思いきや、「音楽の先生になることを考えています」との答えが返ってきた。確かに日々のレッスン代に加え、時には留学までお金をかけても、プロになれるのは一握り。音楽専攻の大学は学生集めに苦労していると聞く。第一線で活躍する演奏家は、その志をどうつないできたのだろう。国内随一のプロオーケストラ「NHK交響楽団」(N響)の練習場を訪ね、首席トランペット奏者を務める菊本和昭さん(45)に聞いてみた。(大盛周平)

 -N響の首席奏者。どんな日常を送っているのですか?