
サッカーJリーグ1部(J1)ヴィッセル神戸の元スペイン代表アンドレス・イニエスタ選手(36)が1日、神戸市東灘区で開かれた車いす体験会に参加した。予定されていた自身の体験はサッカーに集中するため取りやめたが、車いす利用者の実演を真剣な表情で見つめ、障害者やバリアフリーへの理解を深めた。
イニエスタ選手がブランドアンバサダーを務める沖電気工業(OKI)と、自身が監修するサッカースクール「イニエスタ メソドロジー」のコラボ企画として開催。同スクールに通う小学生24人も参加した。
イニエスタ選手は、フットサルコート上に再現された段差や坂道を車いす利用者と介助者が移動する様子を見学。「相手の立場になって世の中を見ることの大切さを学べた。(スクールに通う)若い世代には、社会に役立てる人になってほしい」と話した。
OKIの特例子会社で、障害者らがホームページ作成を手掛けるOKIワークウェルの社員2人が講師を務めた。頸椎損傷で首の下にまひが残る男性(47)=兵庫県明石市=は「ヴィッセルファンなので本人に会えて夢のよう。イニエスタ選手の発信力で多くの人に活動を知ってもらえれば」と話していた。(山本哲志)
