
9月に開幕するサッカー女子のプロリーグ「WEリーグ」の参入チームに、兵庫の高校から3選手の入団が決まった。日ノ本高からは、DF竹重杏歌理が地元のINAC神戸、MF小鍜治旭が長野へ。神戸弘陵高のGK合田朱里は新潟でプレーする。それぞれ高校で全国舞台を踏んだ経験を糧に、ルーキーイヤーから主力の座を狙う。(尾藤央一)
■DF竹重、正確なフィード 日ノ本→INAC
竹重は172センチの長身センターバックで、両足から正確なフィードを繰り出す。日ノ本高では下級生の時から活躍し、2019年の全国高校総体準優勝に貢献した。3年連続出場した全日本高校選手権では8強が最高ながら、出場7試合2失点と堅守を支えた。
愛知県出身。2年秋にU-17(17歳以下)日本代表候補に選ばれ「サッカーへの理解が深まった」と意識が変わった。時にはプレーを巡って仲間と激しく言い争い、最後の選手権はPK負けに号泣するなど熱い。世代別代表がそろうINAC神戸でのレギュラー奪取に加え、「夢はでっかく」と日本代表「なでしこジャパン」を目指す。
■MF小鍜治、守備網裂く突破 日ノ本→長野
161センチの小鍜治は、細身ながら小気味のいいドリブルで守備網を切り裂く。1月の全日本高校選手権では左MFとして2試合1得点。鋭いクロスとカットインで攻撃の起点となった。
PK戦の末に敗れた2回戦は、先制の好機でシュートをポストに当て「自分が決めておけば勝てた。プロでは決めきる選手にならないと」と悔しさを胸に刻んだ。
石川県出身。日本代表MFの長谷川唯に憧れるサイドアタッカーは「個性を大事にしたい」と、長野でも個人技を磨く。
■GK合田 「1対1」に自信 神戸弘陵→新潟
GK合田は1対1に自信を持ち、大舞台に強い。「自分の見せ場が多い試合は燃える」。170センチの長身と手足の長さを生かしたセービングが持ち味で、2年時の全日本高校選手権ではPK勝ちを呼び込んだ。
尼崎市出身。小学4年から西宮女子FCに通い、中学から神戸FCレディースで本格的にGKを任されるようになった。「イメージトレーニングが大事」と映像で研究し、好セーブを思い描いて試合に臨む。
創部7年目の神戸弘陵高から初めて国内最高峰リーグに進む守護神は「勝利に導く選手になる」と意気込む。
