柔道のグランドスラム(GS)タシケント大会(5~7日・ウズベキスタン)に出場する日本選手が報道陣のオンライン取材に応じ、1年ぶりの実戦となる女子52キロ級東京五輪代表の阿部詩(日体大、夙川高出)は「オリンピックへの第1戦。今の力をすべて出せるように、思い切って臨みたい」と気持ちを高ぶらせた。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、試合は昨年2月のGSデュッセルドルフ大会(ドイツ)で優勝して以来。「去年は少し、けがが多かった」といい、右肩を痛めた影響もあって今年1月のマスターズ大会(ドーハ)を回避した。「体のコンディションを考えながら、練習の質を上げる」ことを意識するようになったという。
世界選手権2連覇の実績から、東京五輪でも金メダル候補に挙がる20歳。映像でマスターズ大会を見て「みんな、オリンピックに向けてすごく仕上げてきている。コロナ期間でパフォーマンスが落ちた選手がいない。気を抜いていられない」と実感した。
今後を占う一戦へ「試合勘を取り戻し、しっかり自分の柔道をやりきる。緊張感の中でどういう動きができるのかを試す」と表情を引き締めた。(藤村有希子)