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高校の指導に区切りをつける明石清水男子の石垣洋子コーチ。「さみしいなと。生徒の成長を見るのが喜びだった」=明石市の同校
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高校の指導に区切りをつける明石清水男子の石垣洋子コーチ。「さみしいなと。生徒の成長を見るのが喜びだった」=明石市の同校

 かつてバスケットボール選手として名をはせ、指導では明石清水(兵庫県明石市)などの公立高校を兵庫県大会4強に導いた石垣洋子・同校男子コーチが、27日開幕の県高校新人大会で高校の指導に区切りを付ける。春からは、兼任してきた大阪国際大男子コーチに専念。強豪私学に挑み続けた65歳の闘将は「コートの上で死にたい」と、まだまだ意欲的だ。(藤村有希子)

 現役時代は神戸市立魚崎中から甲子園高に進み、主将、センターとしてチーム初の全国高校総体出場に貢献。筑波大では全日本大学選手権初制覇の立役者として最優秀選手に選ばれ、ユニバーシアードで代表入りした。

 教員になり、国体では兵庫成年女子の選手、監督どちらでも優勝を経験した。高校では主に男子を指導。堅守速攻を身上に神戸、夢野台、明石清水をいずれも県大会4強に導き、近畿に進んだ。

 教え子には「やらされる練習は強くならない」と主体性を求めた。近年まで部員は、石垣コーチ宛てに「契約書」をしたためていた。ある年の選手たちは「『素直・真面目・謙虚な心』をモットーに県ベスト4、近畿大会を目標とし、練習で全員が声を出し、互いに高め合える練習をつくります」と記し、押印もして意識を高く持ち続けた。

 石垣コーチの心に残る試合は、明石清水で挑んだ2008年の県高校総体男子という。準々決勝で全国大会常連の育英に87-82で競り勝ち、3位入賞。「チームマスコットはイルカで、人懐っこくて頭が良く、仲間でエサを取りにいく。それを体現するような子たちだった」と懐かしむ。

 定年後も常勤講師として明石清水で教え続け、今春退任する。ラストゲームの県新人大会は新型コロナウイルス禍に伴い、4強決定時点で終了。勝ち上がれば、かつて撃破した育英と準々決勝で当たる可能性が高い。

 「できるならば、最後に育英さんと対戦したい」と石垣コーチ。練習場には「再び育英を倒す作戦」という張り紙がある。

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