なかなか昔の名残が消えない日本人の結婚観についての考察がSNS上で大きな注目を集めている。
「日本人の結婚観がなかなか変わらないのはサザエさんが国民的アニメとして鎮座し続けていることが原因なんじゃ。。
ノリスケとマスオって家事したことなくない?
帰宅後一番 出迎えた妻に鞄を持たせるだと!?なーにが『おかわり』だよ自分でよそえ。時代錯誤だよサザエさんはよぉ!!」
と持論を展開するのはナナさん(@kekkonshippai)。
アニメ「サザエさん」と言えば戦後まもなく連載開始した原作漫画を基に1969年から放送開始し、現在も絶大な人気を誇る家族アニメ。しかしサザエさんのように男性だけが働きに出て女性は専業主婦という三世帯家族の姿はたしかに時代にそぐわないものとなっている。ナナさんの投稿に対し、SNSユーザー達からは
「ほんとにそうですね!今更気づいた!!あれが日本のあるべき姿と幼い頃から植え付けられているせいなんだってことに。サザエさんも働きに出なくてはw」
「この家庭は共働きでもなければ親と同居で家事も半分ずつでいいし今のスタンダードではないと思う。
ちびまる子ちゃんもそうだけど過去の話と割り切るしかない。」
「あれは歴史を学ぶアニメです。昔はこんな生活してましたという歴史アニメです。たぶんまだ固定の黒電話じゃないですか。」
「マスオは婿養子でも無いのに嫁の実家で義親と上手くやり、出過ぎること無く、従順な犬として飼い慣らされず、酔ってそこそこ羽目を外すが、良き父であり、嫁の弟や妹の良き理解者だ。こんな男そうそういますかね?コレで家事までやったらサザエの立場はまるで無い。そもそも家事の半分はフネがしている。」
など賛否さまざまのコメントが寄せられている。ナナさんにお話をうかがってみた。
ーーこのことにお気づきになられたきっかけをお聞かせください。
ナナ:子供の頃からサザエさんを観ていて漠然と”男は女に威張れる”と思い込んでいました。実際、母親はフネのように敬語こそ使わないものの夫婦間の上下関係は歴然。子供ながらに違和感はありましたが、サザエさんを観ていてそれが普通なのだと思っていました。
ーーサザエさんような旧時代的な家族形態についてどう思われますか?またナナさんが理想とする家族形態についてお聞かせください。
ナナ:核家族化が進む中、どちらかの親と同居し大人同士がフォローし合って磯野家のように幸福度が増すのであればそれは理想だと思います。私の身内にも実際にいるので。
私が伝えたかったのは単に家族形態の話ではなく、結婚後に家事育児に協力的でない男性がまだまだ存在するのはなぜかというところです。
私の理想は、家事も育児も仕事であると夫婦で認識し役割を分担して取り組み、仕事などの都合で相手に自分の役割分を任せることになればその分休みの日に相手の負担を軽くするよう配慮し、持ちつ持たれつお互いを労い支え合える家庭です。
ちなみにうちの夫はどういうわけか、共働きの私に全て押し付けてオムツ交換一つしませんでした。今は離婚に向けて別居中です。
ーーこれまでのコメントや反響へのご感想をお聞かせください。
ナナ:最初は同調意見が多かったのですが反響が増えるに従い、「サザエさんの家庭は上手くいっている。八つ当たりだ」がメインになりました。
アニメの世界であるサザエさんの話に戻ると、ハイスぺックで高所得な男手が2人いて、家事育児は女性の仕事として納得しています。幸福度も高いです。
でもリアルでは平均年収中央値が400万の日本において、旦那が何もしないことに悩み苦しんでいる女性がどれほどいることか。”男の家事育児はお手伝い”の根底は何なのか。そこを考えもしない人からのコメントはお粗末なものでしたね。
もう時代錯誤の材料が回りにほとんどない、今の子供たちには性別で括られない素晴らしい未来が拓けていることを願ってやみません。
◇ ◇
読者のみなさんはナナさんの意見をどう思うだろうか?日本社会に女性蔑視が残ることは事実。さらに貧困化がその軋轢に拍車をかけている状態だ。この国の人々は今後どのような"家族"に理想を見出すのだろうか。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)
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