「ダイヤモンド毛糸」と書かれた箱/minoaさん提供
「ダイヤモンド毛糸」と書かれた箱/minoaさん提供

長い間開けていなかった実家の押し入れから、40年前に贈られた高級毛糸が見つかりました。誰かの出産祝いとして贈られ、巡り巡って母のもとに届いたその毛糸は、いま手芸作家として活動する娘の手に。偶然のようでどこか必然にも思える“時を超えた贈り物”に、SNSでは「素敵なお話」と反響が広がっています。

毛糸を見つけたのはハンドメイド作家のminoa handmadeさん(@minoa_handmade)です。20年以上開けたことのなかった実家の押し入れを開けたところ、「ダイヤモンド毛糸」と描かれた昭和レトロなデザインのパッケージが見つかりました。母に聞いても手に入れた経緯を覚えておらず、Threadsに投稿したところ、寄せられたコメントから40年ほど前の高級毛糸だと判明しました。当時は高級毛糸を出産祝いとして贈ることがあったのだといいます。

「私を含め兄弟の生まれ時期とは異なるので、おそらく年上の従兄弟が出産祝いとしてもらったものが巡り巡って編み物をする母の手元に来たのではないかと思います」

40年が経った今も、毛糸は虫食いや色あせもなく、少しきしむような手触りが特徴的だったといいます。糸玉の中心にはタグが入っていて、糸が取り出しやすい工夫も施されていました。

経年を感じさせない毛糸の色合いや質感に、ハンドメイド作家としての感性が刺激されたというminoaさん。

「白地に混ざる3色のカラーが可愛いので、靴下を編んでみたいと思いました。今はブランケットを編みかけているのですが、この毛糸に合わせる糸がなかなか見つからず、手が止まってしまっています…」とminoa さん。

普段から手編みで靴下や付け襟などを制作しており、「編み物は毛糸の色、質、編み方でたくさん楽しめるもの」と話します。そんな彼女が「いちばん毛糸にハマっているタイミング」で出会った、思いがけない“贈り物”。母へあらためて感謝を伝えると、「こちらこそ、使ってくれてありがとう」と返ってきたそうです。