生後4カ月の頃。短毛だったたまちゃん(画像提供:ハナちゃん)
生後4カ月の頃。短毛だったたまちゃん(画像提供:ハナちゃん)

元保護猫の「たまま」ちゃん(愛称:たまちゃん)は、生後4カ月のときにXユーザー・ハナちゃん(@ke8ro0ro31)さん家族の一員になりました。それは、東日本大震災の翌年、2012年8月6日のことです。

たまちゃんを迎えるきっかけは、身近なところにありました。

「ちょうど保護猫さんをお迎えしようとしていたとき、息子の友人宅に捨て猫がいて、飼い主を探していることを知ったのです。そのお宅にはすでに先住猫たちが暮らしていて、新たに猫を迎えるのが難しい状況と聞いてーーこれもご縁なのではないかと感じ、たまちゃんを迎え入れることにしました」

たまちゃんは、もう1匹の子猫と一緒に捨てられていたといいます。その子にも里親が見つかり、それぞれ新しい猫生を歩み始めたのです。

■初めての猫との暮らし、家族に起こった変化

飼い主さん夫婦は、犬と暮らした経験はあったものの、猫と生活をともにするのは初めてでした。

「たまちゃんのかわいらしさにメロメロになりました。家に来た当初のたまちゃんは、ひとりで新たな環境におかれたこともあって、とても怖がっている様子だったのを覚えています」

たまちゃんが安全に過ごせるようさまざまな工夫を凝らしたといいます。

「家の中に入ると危ないところや脱走対策を講じるためワイヤーネットなどを購入するなど、たまちゃんが安全に暮らせる環境づくりに試行錯誤しました。今でも網戸や台所にはネットを設置してケガなどをしないように注意しています」

家族の毎日は次第にたまちゃん中心に変わっていきました。

「いろいろな猫グッズを買ってみたり、種類豊富なおやつをいろいろ試してみたり…小さくはかなげだったころと比べると、体つきもしっかりして健康的になりました。また、当初は短毛で黄色の瞳だったのですが、成長するにつれて少し長毛になり、緑色の瞳に変わりました。小さいころ、成長した今、どちらもかわいらしくてたまりません」

■たまちゃんの今、飼い主さんが伝えたいメッセージ

今では13歳を迎えたたまちゃん。小さい頃からの食いしん坊ぶりは今も健在です。

「まるで胃袋が異次元空間に繋がっているのではないかと思えるほどよく食べます。あるとき、獣医さんからダイエットをするように言われ、たまちゃんと飼い主、二人三脚で減量スタート。数年がかりで、ダイエットに成功しました」

その後、元保護猫の「こたろう」くん、「ハナ」ちゃん、「福太郎」くんが家族に。家の中はさらににぎやかになりました。

「4きょうだいになりました。ご飯の時間は、たまちゃんが他の猫のご飯を食べてしまわないように飼い主が見守っています」

大きな体格とボス猫らしい存在感を持つたまちゃんですが、意外な一面も隠しています。

「怖いもの無しのように見えますが、家のチャイムが鳴るとダッシュで隠れるなど、ビビリなところもあります」

そんなたまちゃんは、“カギしっぽ”の持ち主。たぬきのようにふんわりとした尻尾はチャームポイントのひとつです。飼い主さんは、たまちゃんとともに歩んだ13年を振り返ってこう語ってくれました。

「我が家にたくさんの幸せをもたらしてくれました。たまちゃんをきっかけに猫の愛らしさに魅了された私たちーーこれからもいつまでも元気で長生きしてほしいです」

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)