【生と死のはざまで心揺れ】
戦争で多くの同窓が帰らぬ人となった旧制姫路高校(現・神戸大)。19回文乙(文科ドイツ語専攻)の岩崎吉則さんも、その1人だった。岩崎さんは文科系学生の徴兵猶予が停止された1943(昭和18)年秋から入営までの約1年間、胸中の葛藤を8冊の日記に残した。ノートは戦後70年、遺族が大切に守ってきた。罫線(けいせん)に沿い、ドイツ語交じりの細かな文字がびっしりと並ぶ。生と死に向き合う若い心が、そこに刻まれている。
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